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2010年5月 5日 (水)

the NICE/Live at the Fillmore East Dec 1969 (Disc.2)

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01. カントリー・パイ
 収録時期が近いのか、「5つの橋」収録のライブ・ヴァージョンにほぼ準じた演奏で、途中のバッハの「ブランデンブルグ協奏曲」の引用も全く同じアレンジで登場している(そえいえば録音バランスもほとんど同一だ)。全体のノリとしては、当時採用されただけあって「5つの橋」の方がいまひとつ上という気もするが、それほど劣る訳ではない。また、当時はかなり型落ちのスタイルにはなっていたが、B.デヴィッドソンのドラムが素晴らしく、こういうドラミングを聴くにつけ、彼はカール・パーマーより優れたドラマーだったのではないかと思ってしまう。

02. 5つの橋
 オケがいないせいか、唐突に第1パートのカデンツァ風のピアノから始まり、すぐさまナイスだけの第2パートへと突入する。演奏そのものの内容はオリジナルに比べて、テンションもパワーという点でなんら遜色のない優れたものである(というかオリジナル収録とそれほど月日が隔たっていないのだろう、ほぼ同一といっても内容だ)。第3パートのコラールではオケがいない分エマーソンがオルガンでそのパートをカバーしている。ちなみに途中でスウィッチするのは無理だったのか、ピアノによるジャジーな部分はそのままオルガンで演奏している。第4パートのフーガ(F.グルダ作のお馴染みのもの)は目の覚めるようなピアノ演奏、ちゅっと音像が遠いのが残念だが目の覚めるような演奏である。ラスト・パートは第2パートの再現で、オリジナルだとここでオケとの共演となり賑々しく盛り上がるのだが、それがないため、エマーソンはオルガン・ソロであれこれがんばるが、全体の印象としてはほとんど第2パートの繰り返しになってしまっている。第3パートと併せて、オケが居ないのが惜しまれる点である。

03. 夢を追って
 「エレジー」では十数分間に渡る長尺演奏だったが、こちらは7分半くらいで終わるコンパクトな演奏、しかもメインのキーボードはピアノではなくオルガンとなっている。前曲ではしっかりピアノが入っているから、このステージでピアノが調達出来なかったという訳でもあるまい。当時は出たトコ勝負でいろいろなアレンジでやっていたということなのだろうか(まぁ、そういう時代でもあったが)。エマーソンはテーマ部分は教会オルガン風に厳かな演奏で開始、中間部はアドリブはジミー・スミスばりのエキサイティングなプレイへと発展していく。ともあれ、このオルガン版「夢を追って」は、かなりレアな演奏である。

04. 「カレリア」組曲から間奏曲
 この曲はナイスの第2作「少年易老学難成」に最初のヴァージョンが収録され、それはトリオによる演奏だった。次に第4作「5つの橋」にはオケ付きのライブ・ヴァージョンが収録されているから、今回のヴァージョンはナイス初めてのトリオによるライブ・ヴァージョンということになる。この曲については、一番最初のスタジオ・ヴァージョンは全体にちと低回というか、どうもこれといって山場のない演奏だったのが難点だったのだが、それを一気に払拭したのが「5つの橋」に収録されたライブ演奏だった。この演奏はさすがに「5つの橋」の収録日に近かったせいか、スタジオ・ヴァージョンに比べれば、はるかにメリハリがあるものなっているが、やはり「5つの橋」のテンションにはちと及ばない感もある。例によって、エマーソンのオルガンは冒頭から饒舌そのものだが、フリースタイルの中間部ではいささか間延びしてしまった。

05. アメリカ
 「エレジー」収録の同曲演奏は実に壮絶な演奏でまさにエマーソンの青春の記念碑ともいえる演奏だったが、こちらもそれに迫る素晴らしいテンションを感じさせる演奏だ。テーマが終わった後に展開されるソロ・パートは、途中「アメリカ国歌」やホルストの「惑星」(同じステージのクリムゾンの対抗したのかな-笑)なども引用しつつ絶好調である。ただし、前曲で既に似たような技を披露してしまった後だったからなのか、途中恒例のオルガンとの格闘がなく、中間部のパフォーマンスを短く切り上げて、全体としては7分半くらいで終わらせてしまっているのが残念といえば残念である。

06. 戦争と平和
 オリジナルはデビュー作「ナイスの思想」に収録されていたサイケ調な曲で、ディスク1の「リトル・アラベラ」などと並んで「へぇ、こんな曲もやっていたのか」的な珍しい選曲。演奏はオルガンを中心としたフリー・フォームで始まり、ファンキー・ジャズ風な本編に突入する(リズムがGoGoなのがいかにも1967年という時代を感じさせる)。途中、「マイバック・ペイジ」やELPの「ブルース・ヴァリエーション」などでお馴染み、キース・エマーソン・アラ・J.スミス的なソロがたっぷりフィーチャーされていて、例によってバッハを引用するなど楽しい仕上がりになっている。

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