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2010年5月15日 (土)

TANGERINE DREAM / Live In Croydon`75 Pt.1 (The Bootleg Box Set.1)

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 こちらは前回取り上げたロンドン公演から半年後の1975年の10月23日のパフォーマンスである。冒頭は一聴して誰でも驚くだろう。なんと「リコシェ」の同一のリリースの長いシンセ・ベース風の音が鐘のように鳴り響くあのパートの「元ネタ」である。「リコシェ」ではすぐさまリズム・ボックスのようなサウンドが重なって入ってきたが、ここではそれは入らず、比較的なだらかな起伏でこれが3分ほど続くことになる。「リコシェ」というアルバムがいかにも様々な音源を持ち寄って作られた仮想ライブだったことがよくわかろうものだ。
 この後はシーケンサー風なリズムが導入される。ここは「リコシェ」の元ソースではないようだが、かのアルパムの旧A面にそっくりな、バウマンの手動シンセベース・リズム+フランケのSE風シンセ+フローゼのギターでぐんぐん盛り上がっていく、全盛期のタンジェリン特有のあのサウンドである。スピード感あるリズムの元で、ギターのエロティックなフレーズが空間的なシンセの絡みあい、狂おしく上り詰めていくように展開していく様は全く素晴らしいものだ(オーディエンス録音風な音質なのがちと残念だ)。

 後半はリズムは次第静まるものの、狂おしいテンションはそのままシンセの乱舞状態になり(かなりのトランス状態)、それがしばらく続くと、次第に抒情味を増したムードが立ちこめていく。やはり「リコシェ」の旧A面のラストや「ルビコン」のオーラスに近い雰囲気である。やがて冒頭に聴こえてきたリリースの長いシンセ・ベース風の音も登場すると、ムードは桃源郷風なものとなり、静かにこのパートを終える。
 こうして聴いていくと、このパート1は大筋としてはほぼ「リコシェ」の旧A面の流れと同じだということがわかる。ただ「リコシェ」のような圧倒的な起伏、情報量はここにはなく、淡々とシンセでインプロを興じているという風情であり、ある意味「やはりライブでは、こんなもんだったのか」という感もするくらいだ。やはり「リコシェ」というアルバムは、実に様々なソースが総動員された結果、あの凄まじい音楽になったということなのだろう。ともあれこのパート1のパフォーマンスは約20分、半年前に比べれれば、シーケンサー風のリズムがより大きくフィーチャーされ、バンド全体のテンションがより上がってきていることは感じさせるのは確かだ。

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