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2010年4月21日 (水)

The EXPLORERS / Live at the Palace

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 先日、エクスプローラーズの復刻盤を購入した後、いろいろ調べていたところ、こんなライブまで出ていたことを知ったので購入してみた。1997年に出たのものらしいのだが、私でさえ今頃になって気がつくくらいだから、当時、おそろしく地味に発売されたのだろう(まぁ、フェリーならいざ知らず、エクスプローラーズのレア・ライブなど、たいした商売にならないだろうから、まぁ、いたしかたないが-笑)。クレジットを見ると1984年にテレビ番組用に収録された音源らしく、ファースト・アルバムから作品を中心に12曲がピックアップされている。メンツはレギュラーの3人は不動だが、サポートはさすがにスタジオ盤のような豪華なメンツという訳はいかず、ドラムスがブレア・カニンガム(ポール・マッカートニー・バンドで有名)、ベースがジョン・マッケンジー、ニック・グラハムという中堅どころになっている。

 さて、演奏だがイギリスのバンドらしく、非常にスタジオに忠実で(開幕はデビュー・アルバムの1~2曲目をそのまま再現する)、端的にいって堅実そのものな演奏である。ロキシーはライブでもほとんどソロ・パートの垂れ流しなどしないバンドだったし、ギターにせよ、サックスにせよ、ボーカルのバックでヘンテコだが、妙にセンスのいいフレーズを入れるあのパターンで演奏され、表向きライブの中心はジェイムス・レイスのボーカルになっている。彼のボーカルはフェリーのそっくりさんなどといわれたりもしたが、私はあまり似ているとは思えない。彼の声はフェリーに比べ、もう少しシャープでスリム、クセのあるポップさというよりは、もっとオーソドックスなタイプで、ちょうどマリリオンのスティーブ・ホーガスなどと共通するような中庸感があるボーカルだと思う。
 なので、こうしたライブではフェリーとの差異がはっきりするとともに、逆にこの手の賑々しいバックの真ん中に収まるには、ちと存在感が弱いようなところも露呈してしまっている。個人的には決してきらいなタイプではないし、そもそもこういう人はたいていの場合、アルバムを重ねることによりジワジワと存在感が上がってくるタイプなので、このプロジェクトが継続していけば、それこそ今のスティーブ・ホーガスのような存在になったとも思うのだが....。

 収録曲は前述の通り、デビュー・アルバムからの曲が大半だが、ロイ・オービンソンの「イッツ・オーバー」を全くのアヴァロン・サウンドでカバーで再現しているのがおもしろい。私の大好きなマッケイ作のド演歌バラード「ユー・ゴー・アップ・イン・スモーク」はジェイムス・レイスが切々と歌う熱演だし、マンザネラも珍しくブルージーなギターで間の手を入れたりしていてけっこうな聴きどころになっていると思う。スタジオ版以上にオールディーズ風味を強くした「ソウル・ファンタジー」も楽しいし、12曲目の「ミロのヴィーナス」とあるが、前半は「アウト・オブ・ブルー」がフルコーラスで入っているのは驚き。エクスプローラーズがどの程度ステージでロキシーの作品を取り上げたのか定かではないが、おそらくこの曲くらいのものであったのだろう。その意味ではレアな演奏だ。続く「ミロのヴィーナス」はエクスプローラーズでもっとも初期型ロキシーを感じさせる曲なので、その意味では違和感も全くなく、この2曲で最後は大きく盛り上がる。

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