« the EXPLORERS / Another Lost Soul On The Run(virtual Second Album) | トップページ | RODGER WATERS / Radio K.A.O.S. »

2010年3月28日 (日)

MARILLION / Anoraknophobia

Marillionanoraknophobia


 「Marillion.com」に続く2001年の作品。確かこの作品あたりで、一旦解除されたEMIとの契約が復活などもあったようで、この時期以降の彼らは地味ながら、スティーブ・ホーガスのキャラクターを生かし、かなり安定したバンド活動をしているようである。さて、本作であるが、いつも意味不明ではあるが重厚なデザインを採用して来た彼らとしては、ジャケットに可愛らしいキャラクターが登場させている。なにやらイメチェンを匂わすが、音楽的には特に新しいサウンドを取り入れている訳でも、唐突にポップになった訳でもなく、「いつもマリリオン」そのもである(だとすると、ジャケのキャラクターは意味するところがよくわからないのだが)。いや、それどころか、各楽曲の仕上がりのクウォリティはここ数作では、ほとんど最高のものといってもいいだろう。では、先日、Twitter上でした流したツイートを元に各曲を軽くメモしてみたい。

1. Between You And Me
 冒頭のメランコリックでクラシカルなピアノのイントロに一瞬オヤっとするが、すぐに続く本編の方は、ここ数年ですっかりお馴染みになった、60年代後半から70年代初頭くらいまでのサイケ&フォークロックをマリリオンなりに翻案したナンバー。山ありな谷ありな構成で、冒頭のピアノのテーマも途中でボーカルを伴って再現した、延々とアウトロが続くあたりプログレ的だが、全体としてはかなりポップ仕上がり。

2. Quartz
 これは前作のラストに収録された「House」で展開された都会調アンビエント路線をもう少しメリハリをつけ、ややダークなボーカル作品としてまとめ上げた感じの大作。モズレーの刻むジャストなドラムの上に、ベースのシーケンサーっぽいリフを筆頭に曲の中にばらまかれた様々リフがのっかって、次第に盛り上がっていく様は、かつて彼が参加したプロパガンダでの名演を思い出す。この作品のサウンドなどマリリオンとしては、新基軸といえるかもしれない。

3. Map Of The World
 これも60年代のサイケ&フォークロックの風味を取り入れた....つまり今風なギター・ロック的なテイストの作品。ただし、曲自体はホーガスのボーカルの良さをストレートに伝えた「イースター」とかああいった正統派マリリオン・ナンバーといえるかも。サビのメロディックな展開していくあたりのブロセスはなかなかの味わい。

4. When I Meet God
 「Quartz」に続く9分を超える大作。前半は懐かしさを誘うサウンドで作られたイントロから切々としたホーガスのボーカルと、かの「ビューティフル」あたりと共通するメロディックな美しさがある。私はこの曲を先日初めて聴いた訳だけれど、これは一聴してこれは彼らの傑作だと思った。そういう名曲然としたオーラがこの曲からは感じられるのが不思議だ。後半はゆったりとした、多少トロピカルな展開となって、ドリーミーな展開をする。途中流れるシンセのウネウネは「バンド・オン・ザ・ラン」のオマージュ?。

5. The Fruit Of The Wild Rose
 マリリオンとしては珍しくブルージーなサウンド(左のギター、右のオルガンがいかにもいかにも)を聴かせる、オヤっと思わせるが、サビのコーラスでは一気にマリリオン節を全開するというパターン。7分近くの大曲であり、アーシーに始まる前半のブルージーなムード生かしつつ、シーケンス・パターンが聴こえる後半から、スケール豊かに展開するあたりはいかにもマリリオン。

6. Separated Out
 これは、かつての「Gazpacho - Cannibal Surf Babe」のメドレーや「Hooks in You」を思わせるアップテンポでハード、そのくせちょっとポップだったりもする作品だ。マーク・ケリーのオルガンが実にいいムードを出している。中間部で「ミスター・カイト」みたいなサーカス風な展開になるのも英国っぽくていい。という訳で、この曲本アルバムではもっともロック的カッコ良さが出た曲となった。後半に出てくるギターのリフは「長い夜」のオマージュだろうか?。

7. This Is The 21st Century
 本アルバムでもっとも長い11分の大作。ただし、曲は前述の「Quartz」と同様、テクノ風なリズム+アシッドなアンビエント・サウンドが組み立てられている。私は個人的にこういうサウンドが好きなのだが、一般のマリリオン愛好者にとって、こういう路線はどう受け止められたのだろうか。また、この暗い情念を感じさせるホーガスのボーカルは、いやおうなく「ブレイブ」でのあの美しさ思い出させる。ちなみに曲は5分過ぎあたりから、キーボードが重層的に重なり、浮遊感を伴いつつドラマチックな盛り上がりを見せる。このあたりも「ブレイブ」を思わせるスケール感を感じさせる。こういうサウンドを聴くと、マリリオンって再結成フロイドと音楽的には意外に近いものがあるとも思う。

8. If My Heart Were A Ball It Would Roll Uphill
 これも9分を超える大作、冒頭はボサ・ノヴァ風ではじまりオヤっさせたところで、唐突にソリッドでヘビーなサウンドに発展する。マリリオンにしてはかなりハードなギター・リフだが、コーラスできっちりマリリオン節になるあたりのバランス感覚は、いかにもマリリオンの老獪さを感じさせる。後半は冒頭のムード+スペイシーなサウンドにチェンジして、ドラマチックに盛り上がる。ただ、なんていうか、この曲の場合、いろいろなドバーっと出したはまではいいが、どうも最終的にそれをまとめあぐねたところを感じないでもない。

« the EXPLORERS / Another Lost Soul On The Run(virtual Second Album) | トップページ | RODGER WATERS / Radio K.A.O.S. »

01 メジャー系」カテゴリの記事

コメント

コメントを書く

(ウェブ上には掲載しません)

トラックバック

この記事のトラックバックURL:
http://app.cocolog-nifty.com/t/trackback/552114/47929381

この記事へのトラックバック一覧です: MARILLION / Anoraknophobia:

» ツイッター ツイート [目指せ知識王!]
<お買い得情報> 3,900円(税込)以上は送料無料!※離島など一部対象外【NDSソフト】 ドラゴンクエストIX 星空の守り人 今なら楽天カード作成で、実質無料~2000円引きで、上記商品が購入できちゃいます! 超お得!楽天で2000円分のお買い物ができる楽天カードの申込は下記をクリック!! 楽天市場で使える2,000円分のポイントプレゼント中! --------------------------------------------------------------------入学式などの行事... [続きを読む]

« the EXPLORERS / Another Lost Soul On The Run(virtual Second Album) | トップページ | RODGER WATERS / Radio K.A.O.S. »

● 愚にもつかぬ つぶやき