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2010年3月17日 (水)

FOCUS / Focus 7 - 9

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FOCUS_7 - New Skin (2006)
 「フォーカス9/ニュー・スキン」には珍しく、「FOCUS_7」と「FOCUS_9」というナンバリング・シリーズが2曲収録されている。前述の通り、再結成フォーカスのアルバム「フォーカス8」には、そのタイトルと整合性がとるかのように「FOCUS_8」が収録されていたので、結果的に7番が完全な欠番になってしまうことから、アルバム「フォーカス9」に「FOCUS_9」と共にこの「FOCUS_7」も収録されたのだろう。
 曲の方は、なにやら「FOCUS_3」を思わせるマイナー調に始まり、ギターを大きくフィーチャーしつつ進んでいく、ナンバリング作品では久々の短調といったところだが、どちらかといえば、かつての「ストラスブルグの聖堂」とか「ブラザー」といったバロック路線に近い作品のような気がしないでもない。あと、全くの推測だが、この番号からすると、本作品はタイスとヤン・アッカーマンの組み、事実上のフォーカス再結成プロジェクトとなったアルバム「青き旅路」のための作品だった....という可能性もある。

FOCUS_8 - Focus 8 (2003)
 こちらは「Focus_4」を思わせる、大海原を行くような広がりと、なだらかなリズムでゆったりと進んでいく作品。ヨーロッパ風な明るさとエレガントな雰囲気はナンバリング・シリーズならでは仕上がりで、バンドはもちろんそうだが、約30年ぶりにナンバリング・シリーズも復活したという訳である。本作を初めて聴いた時、かつてのムードの再現にぶりに、「おぉ、タイスはまだこの路線を忘れてなかったんだね」と思わずニヤついてしまったものだ。アレンジ的にはもう一山欲しいところがないでもないが、まずはフォーカス復活の印象を焼き付けた1曲ではあった。
 テーマはピアノとユニゾンで決めているのは、残念ながらアッカーマンではなく、ヤン・デュメーという人だった訳だが、この人はややスリムなものの、なかなか官能的なフレーズの使い方はうまく、フォーカスらしい雰囲気を出しているのは感心した(ライブではパット・メセニーの影響も伺わせたりもしたが....)。

FOCUS_9 - New Skin (2006)
 ナンバリング・シリーズとしては一番最後の作品となる。こちらはシリーズ最初の「FOCUS」を思わせるリズム・パターンにのってテーマが演奏されるが、途中アコスティック・ピアノとアコスティク・ギターのユニゾンでもって、室内楽風に進んでいく部分がかなり長く展開されていて、その途中でフルートが絡むあたりがミソだろう(もう少しフィチャーしても良かったとも思うが)、結果的に演奏時間は8分近くなり、シリーズの中では「Focus」に次ぐ長尺作品となっているのが特徴だ。
 ただ、まぁ、これだけ演奏時間をかけた割には、やや盛り上がりに欠けるというか、全体にかなり地味というか、かつての覇気が後退してしまったような気がしないでもない。まぁ、タイスも60歳を超えて、相応に枯れてきたというところはあるだろうし、ある種このシリーズに対するこだわりのようなものが、タイスの中で溶解してしまっているということも考えられるが....。

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コメント

「官能的なフレーズ」にかかった?上


フォーカス8&9って、予想していた以上の出来で、実はかなり聴いているんですよ。

特に「8」(アルバムの方)は好みなんだけど、ギターで朗々と唄うDe Ti O De Miが好きだな。

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